2008年01月10日

ますます読みにくい経済情勢

久々の本格的?な為替ネタを書くことにします。しばらくバリバリの為替ネタを本格的に扱ってこなかったせいか、勘が鈍ってるかも・・・って言い訳ですね。

さて、タイトルですがこれはここ数日の欧州圏の経済指標を見ての第一印象です。具体的に言うと

1/8 (火)
小売売上高 2007年11月 -0.5
欧 小売売上高(前年比) 2007年11月 -1.4
製造業受注 2007年11月 3.4
独 製造業受注(前年比) 2007年11月 13.6

1/9 (水)
独 小売売上高指数 2007年11月 -1.3
独 小売売上高指数(前年比) 2007年11月 -3.2


経済指標には先行指標と一致指標、そして遅行指標の3つがあるわけですが、1/8・1/9発表の小売関係のものは一致指標、製造業受注は先行指標となります。

単純に分析すれば、現況を示す一致指数はサブプライムショック後の冷え込みを受けての不元気な結果だけれども、先行きの景気を示す受注関連指標を見れば再浮揚の可能性も十分高い、となります。


ですが現実の世界というものは指標の分析だけでスッパリ見通せるものでないことは何よりも市場に参加されている皆様方がよくご存知のはずで・・・。

逆に言えば、どう転ぶかはわからない、皆が怖気づいている時にリスクを敢て取ることが出来る人がいい結果を得られるということでもあります。

ただしあくまでもご自分の首はご自分で守るようにしてくださいね。

2007年08月28日

中古住宅販売件数

久しぶりにファンダメンタル分析の真似事でもしてみます。

昨日は目下話題のサブプライム問題に直結する指標、中古住宅販売件数が発表されました。市場予想の570万件よりは多い575万件という結果でしたが、4月以降現象傾向が続いているのを悲観してか、ドル円は115円台まで戻す結果となっています。

shs_usa.JPG

確かにグラフを見ても、4月以降は移動平均値を下回る現象傾向が続いています。確かにあまり強いとも言えませんが、昨年8月・9月期だって減少時期はありますし、このままのダウントレンドが続いていって、中古住宅市場の冷え込みをもとにリセッションへ突入、なんてシナリオはあまりにも悲観的過ぎるのではと思いますが、みなさんどう思われます?

テレビニュースでサブプライム流れの物件を競争入札する映像を見ましたが、結構盛り上がっていたというか、熱気みたいなものを感じました。

賢い消費者はこのようなときを狙って格安な価格で手ごろな住宅を手にしているわけで、この構図は何も住宅市場に限った話ではないと考えるのですが。

2007年07月09日

機械受注(日)

MO_J.JPG

注目していた5月の機械受注ですが、なかなかいい結果が出たようです。1.9%増の事前予想に対して5.9%増、3倍近い好結果です。

機械受注という指標は、先行指標と言って今後の景気の行方を判断する重要な指標です。今回の好結果を受けて、今週行われる日銀金融政策決定会合では、利上げ提案をする委員もきっと出てくるはずです。

確かに今回はいい結果でしたが、果たして本当にこのまま好調さが続くのでしょうか?と、いうことで2005年末からの機械受注をグラフ化してみました。

棒グラフが実際の予想・結果、折れ線が3ヶ月移動平均値です。このグラフから読み取れるのは・・・うっ苦しい。非常に読み辛い。

経済指標の結果というのは、実際の値だけだとバラつきが非常に大きいので、移動平均で見るのが賢明なのですが、移動平均で見てもバラついてるよなあ・・・。

とはいえ、今年の2月から5月にかけてを見てみるとマイナス圏から上向いていることが見れますし、4月・5月では移動平均値よりも実績の方が上回るという良い結果になっています。

このグラフ上の上昇トレンドが、このまま続いてくれるのかどうかですが、過去の動きを見る限り、なんとも読み辛いとしか言えません。グラフの過去の軌跡から類推する限りでは、このままずっと右肩上がりに行く可能性は低い、としか言い様がありません。というか、正直読めません。


非常に歯切れの悪い結論ですが、内閣府の判断だって、前月までの「足元は弱含み」から「一進一退」と上方修正していて、大筋の見解は同じです。まあ、一介の独立FPの分析としてはそんなに悪くはないでしょ?

2007年06月18日

フランス付加価値税率上げの影響は

MIP_EU.JPGサルコジ政権が選挙公約通り(と書くといかにも知っていたかのような書きっぷりですが、あくまでも新聞記事の受け売りです????????)付加価値税(VAT)の引き上げ検討に入るようです。

2009年度に5%の引き上げというのが有力らしいです。本当に実施されるのであれば、24.6%という北欧なみの高税率になります。

付加価値税といえば今年1月にドイツが税率を引き上げたばかりです。当初はEU圏内で最も経済が好調なドイツにおいて付加価値税が引き上げされることで、景気の冷え込みも予想されていたのですが、半年を過ぎた今でもさほどの悪影響は直接は見えていないようです。

ですが、EUの鉱工業生産を見てみると今年に入ってから綺麗に下がり続けていることを見て取れます。

今月追加利上げを発表し、年内にあと少なくとも1回、または2回の追加利上げをしようかという、まさに飛ぶ鳥を落とす勢いのユーロですが、今年後半にかけてどのような推移をするのか見ものです。

今月の追加利上げ発表後のECBトリシェ総裁の発言もあまり強気な内容ではなかったような気もしますし、これにフランスのVAT引き上げ検討も現実味を帯びてきたことで、個人的にはユーロも一旦小休止に入りそうかな、と感じています。

2007年06月14日

鉱工業生産

MIP_J.JPG本日・明日と日銀金融政策決定会合が開かれていますが、大方の予想では今回は金利据え置きで一致しているようです。

十中八九ないとは思いますが、もし利上げするようなことがあればスーパーサプライズとして相場は大荒れになりかねません。でもやはりないとは思います、参院選を前にしてそれを敢行する利点が見当たりません。

ですが福井総裁は本当は利上げしたくでウズウズしているはずですので、数日前のGDP改定値上方修正を持ち出して一波乱・・・という状況も全くないとも言い切れません。何しろCPI(消費者物価指数)がマイナスでも利上げは可能とのご発言からも見られる通り、金融政策の常道から外れた行動を取るのが日銀様は大好きなようですからね。

さて、前置きが長くなりました。今日私が言いたいのは、経済動向を通常に判断すれば利上げはなかなかしづらい環境にあるんじゃないの、ってことです。

添付している画像は昨年から今年にかけての鉱工業生産の予想値と結果値を3ヶ月の移動平均でグラフ化したものです。

昨年はプラス圏で推移しているものの、今年に入ってからはマイナス圏での推移となっています。通常に解釈すれば景気も息が切れ始めたとなるのではと思います。

鉱工業生産という指標は先行指標の一つですから、今後の景気の行く末を暗示してくれるものです。対してGDPは遅行指標ですから、昨年までの景気が良ければ今出てくる指標が強いのも当然です。

・・・と市井の一投資家が色々分析したところで、政治の世界では都合のいい理由を後付にして物事が決まっていってしまうんですがね。